善光寺東参道沿いの間口6.5m、奥行17.5mほどの細長い敷地に建つ木造2階建て住宅。
人や車の往来が多い道路、隣接する住宅、集合住宅の駐車場に対して、住まい手の安らぎ、プライバシーの確保、光と風の取入れ方が課題となった。そこで、2階にリビングやダイニングなどの主な居住空間と浴室、洗面脱衣室などの水廻りを配置してプライバシーを確保するとともに、外壁の高い位置に取り付けた窓から光と風を取り入れるようにしている。
善光寺への参拝者、学生の通学路と常に人が行き交う場所であることから、外部と内部を程よい距離感でつなぐ調整役を設計することも重要だと感じた。北側リビングにある適度な透け感を持つスクリーン戸、空間の質を変化させる障子戸、光庭のアオハダが見える窓辺、ロフトのハイサイドライト、窓先にある外部からの視線をカットする袖壁など、それぞれの開口部に内外の緩衝帯としての役割を求めている。このような一つ一つの小さな窓際のデザインの積み重ねが、住まいの居心地の良さにつながっている。
東参道の家Higashisando House
- 所在地
- 長野市
- 主要用途
- 専用住宅
- 構造
- 木造
- 規模
- 地上2階
- 敷地面積
- 108.36㎡
- 建築面積
- 65.26㎡
- 延床面積
- 109.55㎡
- 竣工
- 2020年